2014年4月8日(火)
牽強付会/砂川判決つまみ食い/立憲主義の危機…
集団的自衛権行使容認問題 全国・地方紙 社説で批判
「牽強付会(けんきょうふかい)とはこういうことをいうのだろう」(「朝日」)、「無理が通れば道理が引っ込んでくれるとでも思っているのか」(信濃毎日新聞)。憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認について全国紙や地方紙が社説で批判しています。
安倍政権・自民党が集団的自衛権とまったく関係のない1959年の「砂川最高裁判決」を持ち出していることに、沖縄タイムス7日付は「自分の都合のいいように(砂川)判決をつまみ食いしているというほかない」と指摘。京都新聞4日付も「砂川事件の最高裁判例をあたかも司法の『お墨付き』かのように語るのは、そぐわない。…判決は自衛隊にまったく触れてもいない」と述べ、判決が行使容認の根拠にはならないとの立場を表明しています。
北海道新聞3日付は「限定容認論は通らない」との見出しで、「集団的自衛権問題の本質は、日本への武力攻撃がないのに、他国のために武力行使することが憲法で認められるか否かにある」と指摘。「行使を限定しても、解釈変更が憲法上、許されないのは明白」と批判しています。「東京」5日付も「『限定容認』という詭弁(きべん)」との見出しで、「立憲主義の危機にあることを、すべての国会議員が自覚すべきである」と警鐘を鳴らしました。
河北新報5日付は、行使容認が限定的であったとしても「憲法解釈のたがさえ外せれば、後々の情勢変化に合わせ、内容などを拡大できる」と指摘。信濃毎日新聞3日付は「強引な理屈付けを行ってまで容認に踏み切ろうというのか」「禁じ手だらけの行使容認を止めなくてはならない」と訴えています。