2014年4月6日(日)
中国山地と群馬県 陸地上空の米軍機訓練急増
爆音・低空飛行の被害実態を無視
広島、島根両県にまたがる中国山地と、群馬県上空に設定されている自衛隊訓練・試験空域において、米軍機の飛行訓練が急増していることがわかりました。防衛省がこのほど全国の自衛隊空域における米軍との調整実績(2013年3月〜14年2月)について、日本共産党の塩川鉄也衆院議員に資料を提出しました。
資料によると、中国山地上空の「エリアQ」「エリア7」における米軍機の年間使用日数は245日間にのぼり、前年(12年3月〜13年2月)と比べ27日間の増。群馬県上空の「エリアH」「エリア3」もそれぞれ92、93日間で、23、28日間の増となっています。(表)
自衛隊空域の大半が海の上に設定されている中で、中国山地と群馬の両地域は陸地上空にある低高度・高高度の空域両方を使い、地表から高度7000メートルまで飛行訓練が可能な唯一のエリア(地図)となっています。海上空域の使用状況が減少もしくはほぼ変わらないのに対し、両空域での訓練が突出して増えており、訓練日数は過去3年間の実績でも最悪レベルです。
両地域の地元住民からは、夜間・休日の爆音や民間建物を標的にした低空訓練に苦情や中止の要望が相次いでいます。こうした被害の声を無視した訓練の実態が浮き彫りになりました。
危険な訓練の中止求める
塩川議員の話 全国の自衛隊空域に米軍が使う略称が付され、訓練場となっています。この間の調査で、中国山地で岩国基地(山口県)の米軍機、群馬で厚木基地(神奈川県)の米軍機が訓練する実態が見えてきました。住民・自治体の要望を踏まえ、危険な訓練の中止を引き続き求めていきたい。
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