2014年4月6日(日)
三陸鉄道南リアス線 全線再開
“みんな、待ちに待った”
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「みんな、待ちに待った列車だよ」―。東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた岩手県の三陸鉄道南リアス線は5日、不通が続いていた吉浜駅(大船渡市)―釜石駅(釜石市)間(15キロ)で3年余ぶりに運転再開しました。同鉄道は6日、残る最後の不通区間の北リアス線小本駅(岩泉町)―田野畑駅(田野畑村)間(10・5キロ)で運転再開し、全線復旧します。
この日、盛駅(大船渡市)―釜石駅間を往復した記念列車の切符は定員48人に対し、全国から約14倍の661人が応募。沿線各駅は、列車を一目見ようと詰めかけた人たちでごった返しました。
大船渡市から友人3人と乗車した女性(68)は、「3年間途絶えていた列車がやっと通りました。大船渡から釜石へ通う高校生も多く、バスだと時間がかかるのでみなさん助かると思います」と話していました。
岩手県奥州市から8歳の息子、2歳の娘と列車を見に来た夫妻は、「私たちもパワーをもらって前向きになれる。三陸鉄道が明るい話題を届けてくれてうれしい」と、笑顔を見せました。
釜石駅前で開かれた記念式典で同鉄道の望月正彦社長は、「これからも地域のみなさまの『足』の役割を果たすとともに、全国からお客様をお迎えして産業振興や地域活性化に貢献することをお誓いします」とのべました。