2014年4月3日(木)
きょうの潮流
京都駅に降り立つと観光客でごった返しています。外国人も目立ちます。お目当ては桜。名所では、満開の桜をバックにした記念撮影があちこちで。屋台が並び、桜の下での宴会もにぎやかです。そのなかに和服姿の外国人の姿も▼京都はとてもいい季節を迎えていますが、「花見ともたたかわなくてはなりません」と嘆いた人がいます。現職の京都府知事候補です。自民党の決起集会でのこと。6日の投票日が花見のピークと重なり投票率が下がることを懸念しての発言です。笑いを誘いましたが、笑いごとではありません▼この知事は常に「たたかう」相手を間違えているようです。桜に罪はありません。消費税増税が強行実施されたさなかの知事選挙です。「情勢は非常に厳しい」。それは、そうでしょう。増税を決断した安倍首相とたたかうどころか、決断に「敬意」を表し続けているのですから▼安倍政権といっしょに暴走し「(批判の)荒波を乗り越えなくてはなりません」。国の悪政から府民の暮らしを守る「防波堤」になる気などさらさらないようです▼花見にも消費税はかかります。さあ出かけようと市バスに乗っても、地下鉄を利用しても、運賃は上がりました。お酒は、料理は、帰りのおみやげは…▼消費税8%の次に10%が控えています。「尾崎望さんをなんとしても知事に押し上げて安倍暴走に痛打を」と奮闘する世直し府民ネットの人たち。「弱いもんからカネとるな」「増税するなら富裕層」。怒りの声が古都に響きます。