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2014年3月29日(土)

米の無人機攻撃 見直し勧告

国連人権委 犠牲者遺族への補償要求

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 【パリ=浅田信幸】国連の自由権規約人権委員会は27日、ジュネーブで開いた会合で、米国による無人機攻撃に懸念を表明し、見直しを勧告する報告書を発表しました。オバマ政権に対し、犠牲者の遺族に対する補償を要求。パキスタン、アフガニスタン、イエメン、ソマリアなどで行っている攻撃対象となる人物の選定基準についての情報開示も求めています。

 報告書は、米国が対テロ作戦で国際テロ組織アルカイダやアフガン反政府勢力タリバンとされる人物を殺害するために無人機攻撃を行っていることについて、法的正当性を含む攻撃基準に関する透明性の欠如や、人命の損失に関する説明責任の欠如を指摘しました。

 また武力紛争の定義と地理的範囲を「非常に広く」理解し、何が「差し迫った脅威」かについても明確でない解釈をしていることをあげ、「懸念」を表明しています。

 その上で、無人機攻撃を見直すべきだと指摘。▽国際人権規約の全面的順守▽攻撃の基準と標的を特定するプロセスの開示▽独立監視機関▽民間人保護の措置▽犠牲者やその家族に対する実効的な補償―など具体的な対策を列挙しました。

 キューバにあるグアンタナモ米軍基地に設けられたテロ容疑者収容所についても、容疑者を裁判にかけるか即時釈放するかを明確にするよう求め、収容所閉鎖の約束にもかかわらず日程表が示されていないことは「遺憾」だとしました。

 自由権規約人権委員会は国連総会の補助機関で、国連総会で採択された「市民的及び政治的権利に関する国際規約(自由権規約)」に基づき、規約の実施を監督。「国連人権委員会」とも略称されます。人権分野の専門性と地域的公平さを考慮して選出される18人の委員で構成され、年3回会議を開きます。


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