2014年3月28日(金)
和歌山大学長 秘密保護法を批判
卒業式で“学ぶ自由の危機”
和歌山大学の山本健慈学長は25日、卒業式式辞で秘密保護法を批判しました。
山本学長は、「学び続ける自由の危機、学び続ける自由を抑圧しようとする動きが、この日本社会にある」とのべ、戦前、治安維持法のもと、学生が旅で見た風景を語っただけでスパイとされ罰せられたことを紹介。秘密保護法が若者の何かを知ろうとする意欲を萎縮させると指摘し「大学の経営を任されている者として容認することはできない」と強く批判しました。また「ナチ党が共産主義者を攻撃したとき、私は自分が多少不安だったが、共産主義者でなかったから何もしなかった」とナチスが社会を侵食していくさまを描写したマルティン・ニーメラー牧師の言葉を引用し「みなさんの未来にとって、そして大学、社会の未来にとって、学び続ける自由こそ重要であり、民主主義の根幹です」「学ぶことの価値と意味を体験したみなさんには、それを行動で体現し、それを阻害するものに抗していただきたい」と訴えました。