2014年3月24日(月)
反緊縮デモ最大規模
スペイン各地から首都集結
【パリ=浅田信幸】スペインの首都マドリードで22日、全国各地から出発した行進が合流し、近年最大規模の反緊縮デモが行われました。現地からの報道によると、参加者は「立ち上がろう、たたかおう」のスローガンを繰り返し叫び、「平和的反乱を、人民戦線を」の呼び掛けに「シ・セ・プエデ(やればできる)」と唱和しました。
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この行動は、労組、社会団体、左翼政党らが共同で呼び掛けたもので、東部のカタルーニャ、北西部アストゥリアス、南部アンダルシアなど、遠方から1カ月かけてマドリードに集結。「尊厳のマーチ」と命名され、この日、マドリードに集まったデモ参加者は200万人に上ると報じられました。
統一スローガンは「債務支払い反対、増税反対、トロイカ政府は出て行け」。トロイカは、債務危機に対する救援融資の条件として緊縮政策の実行を押しつけている、国際通貨基金(IMF)、欧州連合(EU)、欧州中央銀行(ECB)の3者です。
緊縮政策で教育や医療部門の予算削減、社会サービスの切り下げが強行され、失業率は26%に達しています。緊縮政策に反対するストやデモが何度も行われてきました。
経済協力開発機構(OECD)が最近発表した報告は、「最貧層の10%は年14%の所得減で、2007〜10年の間に3分の1以上の落ち込みとなった。OECD加盟国中、最大の低下だ」と同国の貧困化の進行に警告を発していました。