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2014年3月21日(金)

残る4人も原爆症認定

国への賠償請求は棄却

大阪地裁

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(写真)全員勝訴の紙を手に喜ぶ原告、支援の人たち=20日、大阪地裁前

 原爆症の認定基準が緩和された2008年以降に国が認定申請を却下したのは違法だとして、近畿在住の被爆者7人が国に却下処分の取り消しなどを求めた訴訟の判決が20日、大阪地裁でありました。

 田中健治裁判長は、7人の原告のうち、国が昨年末の基準改定によって自ら認定を行った3人以外の原告4人の却下処分を取り消し、「原爆症の認定をすべき」だと命じました。4人は昨年末に国が改定した基準では認定されていませんでした。訴訟中に認定された3人を含む7人の国への賠償請求は棄却しました。

 判決は、08年に導入された原爆症認定の「新しい審査の方針(新審査の方針)」での被ばく線量の評価は「過小評価になっている疑いが強い」として、「さまざまな形態での外部被ばく及び内部被ばくの可能性がないかどうかを十分に検討する必要がある」と断じています。

 藤原精吾全国弁護団長は「昨年末の基準改定による被爆者切り捨の認定行政が被爆者援護法に反する違法な行政であると断罪された」と強調。尾藤廣喜近畿弁護団幹事長は「昨年末に認められなかった原告全員認定すべきとされたことは大きい。基準を判決の内容に従ったものに変えることを求めたい」と述べました。

 長崎で入市被爆した原告の武田武俊さん(82)は「初めて法廷に立ち意見陳述した時の『私の頭が正常なうちに皆様に感謝の言葉を申し上げることができるように解決してください』と申したことが実現しました」と喜びを語りました。


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