2014年3月21日(金)
給付制の実現迫る
奨学金問題 宮本氏ただす
衆院文部科学委
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日本共産党の宮本岳志議員は19日の衆院文部科学委員会で、日本学生支援機構の奨学金を受けた学生が、卒業後に厳しい取り立てを迫られている現状を告発し、給付制奨学金の実現を迫りました。
宮本氏は、「借りる時は『機会均等のための奨学金』だったものが、返す時には『ただの借金』と同じ取り立て方になっている」と指摘。次の学生への貸付原資となる元金ではなく延滞金から先に回収していることをあげて「延滞金はいくら回収しても貸付原資には回らない。延滞金よりも元金の回収こそ大事だ」と迫りました。
文部科学省の吉田大輔高等教育局長は「一つの論点として考えられる」と述べました。
宮本氏が、奨学金の保証事業を行う日本国際教育支援協会が滞納者に代わって代位弁済を行った場合、「返済猶予期間の遡及(そきゅう)適用や延滞金の減額を受けることはできるのか」とただすと、吉田局長は「学生支援機構での制度は成り立たない」とし、代位弁済で協会に債務が移った場合、滞納者に10%の遅延損害金が上乗せされることを明らかにしました。
下村博文文科相は、給付制奨学金の創設を目指す考えを示し、宮本氏が指摘した代位弁済の課題についても「検討させていただきたい」と答えました。