2014年3月19日(水)
米大統領 枠組み合意 受諾迫る
パレスチナ議長と会談
【ワシントン=島田峰隆】オバマ米大統領は17日、ホワイトハウスでパレスチナ自治政府のアッバス議長と会談しました。オバマ氏は会談に先立って、イスラエルとパレスチナの和平交渉の期限が4月末に迫っていることについて「進展がみられることを望む」と語りました。
オバマ氏は「今は双方の指導者だけでなく双方の人々も和平への機会をつかむ時だ」と強調。「前進するには厳しい政治的決定をしたり危険を冒したりしなければならない」と述べ、最終合意の前段階として米国が示している「枠組み合意」の受け入れを求めました。
アッバス氏は「中東地域が直面する困難な状況を考えれば時間はわれわれに味方していない」と懸念を表明。パレスチナ人が東エルサレムを首都とした独立国家を持ち、難民の帰還問題を解決できるよう「1967年の第3次中東戦争前の境界」を求めました。
またイスラエル側が約束通り3月末までにパレスチナ囚人を釈放するかどうかに注目する姿勢を示しました。
「枠組み合意」は交渉の停滞打開を目指してケリー米国務長官が提示。公表されていませんが、パレスチナ独立国家の領土画定やエルサレムの帰属など主要論点に関し基準を示しているとされます。安全保障面では、パレスチナ国家独立後も占領地ヨルダン川西岸の東部一帯に長期にわたりイスラエル軍が展開するとしているとされ、パレスチナ側は反発しています。