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2014年3月19日(水)

クリミア編入対ロ制裁

渡航禁止と資産凍結

欧米 外交的解決も模索

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 【ワシントン=洞口昇幸、パリ=浅田信幸】米国と欧州連合(EU)は17日、ウクライナ南部クリミア自治共和国でロシア編入を問う住民投票が実施されたことを受け、渡航禁止と資産凍結の対ロシア制裁の発動を決定しました。旧ソ連崩壊後で最も厳しい内容です。米国とEUはともに、ロシアがウクライナへの介入を続け、国際社会を挑発すれば、制裁を拡大するとしています。


 米国が制裁対象としたのは、ロシアのプーチン大統領側近ら政府高官7人を含む11人。スルコフ大統領補佐官、マトビエンコ上院議長、クリミア自治共和国のアクショノフ首相、ウクライナのヤヌコビッチ前大統領らも対象となっています。

 制裁対象者は16日に実施されたクリミア住民投票に深く関与したといいます。米国内の資産が凍結され、渡航を制限されるほか、米国人との経済取引も禁じられます。

 オバマ米大統領は「国際社会はウクライナの主権と領土保全へのいかなる侵害にも反対する」と強調。「ウクライナへの継続的な軍事介入は、ロシアの外交的な孤立を深め、経済上の大きな損害を強いられるだけだ」と述べました。

 オバマ氏は外交的解決の道として、クリミアに展開するロシア部隊の撤収や国際監視団の受け入れ、ウクライナ暫定政権との直接対話を求めました。

 米政府高官は、ロシアが軍事介入してウクライナの主権を侵害している状況でロシア側と建設的な外交協議はできないとして、ロシア軍の撤退が先だとの考えを示しました。

 EUの制裁対象は21人。クリミアのアクショノフ首相、ロシア黒海艦隊のビトコ司令官、ロシア系武装集団に司令部を明け渡したウクライナのベレゾフスキ前海軍司令官らが含まれています。

 アシュトンEU外交安全保障上級代表(外相)は「否定的な悪循環を回避し事態を転換させる時間はまだある」と述べ、ロシアとウクライナの直接対話を含めた外交的な解決を目指す方向を再確認しました。


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