2014年3月18日(火)
年金 物価下落より減
小池氏 目減りの仕組み批判
|
参院厚労委
日本共産党の小池晃副委員長は17日、参院厚生労働委員会の委嘱審査で、政府が年金を物価下落以上に削ったうえにアベノミクスによる物価上昇後も据え置きにすることを告発し、年金をこれ以上減額しないように求めました。
政府は、公的年金の支給水準を物価が下落した2000年度から02年度に下げなかったことを理由に昨年10月から減額し、今年4月にマイナス0・7%、来年度にマイナス0・5%の減額を実施する方針です。
小池氏は、00年度から13年度の物価下落と年金減額の差はすでに0・3%となり、4月の減額で「物価よりもさらに年金を下げることになる」と指摘。年金額は、消費者物価だけでなく現役世代の賃金にも連動し「賃金が下がれば、物価が上がっても年金は目減りする」仕組みになっているからだと批判しました。
|
小池氏は、さらに4月からの消費税増税で物価が上昇しても、年金は現役世代の減少や高齢化を反映する「マクロ経済スライド」の発動で抑制され横ばいになると試算(グラフ)を示し、アベノミクスの物価上昇が加われば物価上昇と年金水準との差はさらに広がると追及。香取照幸年金局長は「基本的にそういう調整を行うことは事実」と認めました。
小池氏は、年金減額に抗議する12万6642人(全日本年金者組合調べ)の不服審査請求を示し、「この怒りと重みをどう受け止めているのか」と迫りました。田村憲久厚労相は「12万人を超える方が審査請求しているのは承知している。制度を十分に説明したい」と述べました。