2014年3月16日(日)
賃金支払い求め提訴
マクドナルド米国の労働者
【ワシントン=島田峰隆】米国のファストフード大手マクドナルドで働く労働者が、未払い賃金の支払いなどを求めて同社とフランチャイズ加盟店を相手取って訴訟を起こし、話題になっています。
弁護団が13日に明らかにしたところによると、カリフォルニア、ミシガン、ニューヨークの3州で働く労働者たちが合計7件の訴訟を起こしました。
それによると、ミシガン州の店舗で働く労働者は、定刻通り出勤しても十分な数の客が入るまでタイムカードを押させてもらえず、賃金支払いなしで1〜2時間待機させられたといいます。カリフォルニア州の店舗の労働者も、客が少ない時間は賃金支払いなしで待機させられ、客が増えると作業に入るよう指示されるなどの待遇を受けたとしています。
弁護団はこの背景に、マクドナルド社が加盟店に従業員数と売り上げの比率を計算させ、客が少ないときは従業員数を減らすよう指示していることがあると指摘。この結果、労働者を拘束していても客が増えるまで無理やり待機させる事態が起きているとしています。
マクドナルド社は14日までに、「申し立てについて調査する」との声明を出しました。
米紙ニューヨーク・タイムズは14日、「マクドナルドに対する賃金泥棒訴訟は低賃金経営モデルの中心部に攻勢をしかけている」として労働者を激励する社説を掲載しました。