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2014年3月15日(土)

きょうの潮流

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 ブラジルから創造的な選手が多く生まれるのはなぜか。問われた同国代表の一員はこう答えました。「ぼくはプロになれなかったとしてもストリートサッカーを楽しんでいるはずさ。ぼくらのサッカーは自由なんだ」▼サッカーという空気を吸っているといわれる国。そこで64年ぶりに開かれるワールドカップが3カ月後に迫っています。オリンピックと並び、世界が熱狂する「人類の祭典」は20回の節目を迎えます▼W杯の年は各国のサッカー熱も高まりますが、それに水を差す残念な出来事が起きました。Jリーグの試合会場で「JAPANESE ONLY」(日本人以外お断り)の横断幕が掲げられたのです▼掲げた3人の浦和サポーターは「ゴール裏は自分たちの聖地。最近は外国人も来て、統制がとれなくなるのが嫌だった」と説明しているといいます。浅はかではすまされず、Jリーグは「重大な差別的な内容」だとして、無観客試合の厳罰処分を科しました▼スポーツの根幹を揺るがす問題に果断に対処したJリーグ。比べて当事者クラブの認識の甘さが気になります。これまでも一部サポーターに差別行為があったにもかかわらず、真剣に受け止めませんでした▼多様な人種が集まるリーグで活躍してきた、あるトップ選手の言葉です。「世の中にサッカーが何かを発信できるとしたら、どんな国籍の人間でもサッカーでつながれる、というメッセージだと思う」。寛容で自由な社会をつくることこそ、スポーツの力なのですから。


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