2014年3月14日(金)
米軍の責任明確化を
基地環境問題 井上氏が要求
参院外交防衛委
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日本共産党の井上哲士議員は13日の参院外交防衛委員会で、在日米軍基地の環境問題に対処する新たな補足協定の交渉について、使用者である米軍の特権を見直し、責任と原状回復義務を果たさせる立場で臨むべきだと主張しました。
井上氏は、補足協定の協議が沖縄県知事の辺野古新基地埋め立て承認と引き換えに合意された経過にふれ、なぜ地位協定そのものの改定協議に至らなかったのかと質問。岸田文雄外相は「(環境問題の)実質的改善をどう図るかという視点で議論が行われた結果だ」と述べ、協定自体の改定は念頭になかったことを認めました。
井上氏は、協議開始時の共同発表で「日本環境管理基準」(JEGS)を適用するとしているものの、米軍に基準を実行させる法的仕組みがないと指摘。基地内の環境汚染事故の一部しか日本に通知されず、国や自治体の立ち入りも制限されている実態を示し、抜本的改善を求めました。
岸田外相は「日米双方が応分の措置をとる互恵的枠組みを目指す」と述べ、米側への義務付けには踏み込みませんでした。
井上氏は、基地周辺自治体の要望に応え、米側の回復義務と財政責任を明確にすべきだと要求。外相は米側の回復義務を免除している地位協定4条をあげ、「この仕組みを変える考えはない。これからも大事にしていきたい」と居直りました。