2014年3月13日(木)
外交機会を困難に ロシア外相に米国務長官
【ワシントン=島田峰隆】ケリー米国務長官は11日、ロシアのラブロフ外相と電話会談し、ロシアがウクライナ南部クリミア自治共和国議会の「独立宣言」を合法としていることなどについて、「状況を悪化させる措置は外交の機会をいっそう困難にする」と伝えました。国務省のサキ報道官が同日の会見で明らかにしました。
同報道官によると、ケリー氏はロシアへの編入を問うクリミア自治共和国の住民投票について、「ウクライナ憲法に従ったものではない」と指摘し、これを合法とするロシア側の主張に反論しました。
ケリー氏はまた、「目標はウクライナの主権を守ることでなければならない」と語り、「米国はロシアの権益を尊重するが、それは決して軍事的な干渉や武力の行使を正当化するものではない」と強調しました。
両氏は今後も協議を続けることを確認しました。
ケリー氏は7日、ウクライナ危機の打開案をラブロフ外相に提示。米側は、国際的な枠組みに基づいたロシアとウクライナの直接対話に応じるよう求めていますが、ロシア側は拒否しているもようです。