2014年3月12日(水)
教委制度 改悪案を自公が合意
首長と国の支配・介入強化
自民、公明両党は11日、教育委員会制度「改革」案について合意しました。
教育政策を盛り込む「大綱的方針」を首長が「総合教育会議」を主宰して策定するなど首長と国による支配・介入を強める内容です。憲法に基づいて権力から教育の独立性を守るためにつくられた制度の根幹を変える内容です。
「改革」案では、首長が主宰し、教育委員らも参加する「総合教育会議」を全自治体に設置。「大綱的方針」を策定するほか、公立学校の設置・廃止や教職員定数など教育行政の基本的内容について協議調整を行います。教科書採択などは、教育委員会の「専権事項」とするとしています。
教育委員長と教育長(事務執行責任者)を統合した新しい「教育長」を設け、教育委員とともに首長が任命します。任期は自民党案の2年から3年に延ばしました。他の教育委員の任期は現行と同じ4年とします。
さらに、児童の生命などを守るために緊急に文科相が出せる「是正指示」については要件を緩和する一方、教育を受ける権利に関して出せる「是正要求」の緩和については見送りました。「是正要求」の緩和は沖縄・竹富町の教科書問題で文科省が発動できるようにねらっていました。
この合意を受けて安倍内閣は地方教育行政法改定案を国会に提出する方針です。