2014年2月28日(金)
2交代夜勤、9割超
医労連 介護施設、初調査
50人のおむつ交換4時間/小規模では1人夜勤
日本医療労働組合連合会(日本医労連)は27日、初めての調査となる「2013年介護施設夜勤実態調査」の結果を発表しました。ほとんどが2交代制で、小規模施設は1人夜勤が常態化するなど厳しい勤務実態が明らかとなりました。
112施設が回答。2交代勤務をしている施設は92・8%(グラフ)、医療施設の13・2%を大きく上回っています。グループホームや小規模多機能型居宅介護施設など小規模施設ではすべて2交代でした。2交代勤務を実施している施設の4分の3は、拘束時間が16時間以上と長時間に及んでいます。
看護師確保法では、「看護婦等の夜勤負担を軽減し、働きやすい職場づくりを進める」として、「3交代で月8日以内(2交代は4回)、複数夜勤」を提唱しています。この基準を介護現場にあてはめると、2交代では3割以上の職員が基準を超える夜勤をしています。月の夜勤回数の上限などを決める夜勤協定を結んでいない施設が3割を超えました。
夜勤は負担の多い業務にもかかわらず、8割の施設では2交代長時間夜勤の翌日も勤務が組まれていました。
記者会見では、現場の介護職員から「50人のおむつ交換だけで4時間以上かかる」「1人夜勤では火災が起きても避難できない。地域も高齢化し協力を仰ぐのは難しい」「休憩時間に目はつぶっても熟睡などできない。緊張と不安感の中で勤務している」など夜勤の実態が出されました。
原英彦書記次長は「利用者に安全・安心で、人間らしく生きられる介護を提供するために、国の基準の引き上げや夜勤の規制など一刻も早い改善を求めたい」と訴えました。
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