2014年2月28日(金)
無反省の「原発恒久化宣言」は撤回すべきだ
「エネルギー基本計画」案 志位委員長が批判
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日本共産党の志位和夫委員長は27日、国会内で記者会見し、政府の「エネルギー基本計画案」について見解を問われ、「『原発恒久化宣言』です。いまなお14万人が避難生活を強いられ、あれだけの大事故を起こしながらまったく無反省の代物がでてきました。撤回すべきで、このまま閣議決定するなど到底許されません」と批判しました。
このなかで志位氏はつぎの三つの問題点を指摘しました。
第一は、原発を「コストが低廉で供給が安定」している「ベースロード電源」と位置づけることで、原発の恒久化をはかろうとするものとなっていることです。
志位氏は、現に経団連会長が原発の新増設の必要性に言及していることにふれ、「計画案は、原発の依存度をできるだけ低減するとしていますが、その保証はどこにもありません。一定割合は必ず原発を使い続けるという『原発恒久化宣言』にほかなりません。3・11を経験した国民世論、福島の思いにまっこうから反しています」と語りました。
第二は、原発は計画案がいう「ベースロード電源」に値しないことが福島の事故でわかったのに、それをまったく無視していることです。
志位氏は「『核のゴミ』や事故処理費用を考えた場合、原発は究極の高コストです。ひとたび事故を起こせば大電力が失われ混乱をもたらす最悪の不安定電源です。事故の教訓から何も学んでいない」とのべました。
第三に、自民党と公明党が掲げた2012年総選挙公約に反するということです。
自民党が「原子力に依存しなくてもよい経済・社会」、公明党が「原発ゼロの日本」をそれぞれ公約に盛り込んでいたことを示し、「今度の方針は、『脱原発依存』『原発ゼロ』をかなぐりすてたもので、公約違反です」と厳しく指摘しました。
志位氏はまた、「核燃料サイクルの推進が明記されたことも極めて重大です。再処理工場を動かすことになれば、プルトニウムがどんどん出ます。それを燃やさなければならなくなります。この点でも、まさに『原発恒久化宣言』にほかなりません」と語りました。