2014年2月23日(日)
集団的自衛権 暴走に伴走
公明
安倍晋三首相が解釈改憲による集団的自衛権行使容認へ暴走するなか、公明党は「議論の行方を見守る」としながら、その暴走に加担する姿勢を色濃くしています。
公明党の井上義久幹事長は18日の講演の冒頭、「ブレーキもかけなきゃいけないが、アクセルも踏む立場だ」と発言。集団的自衛権行使について次のように述べました。
「公明党は慎重に議論して国民的合意をしっかりつくる」「これ(集団的自衛権行使)を真正面から否定しているわけじゃない」
公明党幹部は、集団的自衛権行使へ国民の合意形成を語っても、日本が「海外で戦争する国」になる重大問題を一言も語りません。
井上氏の発言について問われた公明党の山口那津男代表は同日の記者会見で「(集団的自衛権行使を)容認したわけではない」と釈明。一方で「安保法制懇の報告が出れば、最終的に政府・与党で合意をつくる努力をする」と述べるなど、井上氏と同様に集団的自衛権行使を真正面から否定しませんでした。
昨年11月、解釈改憲による集団的自衛権行使は認められないと答弁(別項)していた公明党の太田昭宏国土交通相も安倍首相に追随する姿勢です。
太田国交相は12日の衆院予算委員会で、集団的自衛権行使について問われ、「政府見解として認められないことは事実」としつつ、「すべて首相が答えていることに同意している」「首相の発言に違和感がない」と答弁しました。その直後に、安倍首相による「(憲法解釈の)最高の責任者は私だ。政府の答弁に私が責任をもって、そのうえで選挙で審判を受ける」という立憲主義否定の解釈改憲発言が飛び出したのです。安倍政権の暴走に伴走すればするほど、公明党の矛盾は深まる一方です。
太田国交相の答弁
集団的自衛権行使をめぐり太田国交相(公明党)は2013年11月5日の参院国土交通委員会で「集団的自衛権の行使は憲法上許されないというのが長年の間踏み固められた憲法解釈だ。憲法明文の変更なくして集団的自衛権の行使は認められないという答弁が確定している状況だ」と答弁していました。