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2014年2月16日(日)

労働者派遣法の改悪 高橋衆院議員が追及

高橋「業界の要望そのもの」 厚労相「労組の意見聞けば継続」

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 14日の衆院予算委員会で、今国会で狙われている労働者派遣法改悪をやめよと追及した日本共産党の高橋ちづ子議員。派遣制度の大原則を掘り崩す問題点が浮き彫りになりました。


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(写真)質問する高橋ちづ子議員(左)=14日、衆院予算委

 職業安定法44条は、強制労働やピンはね(中間搾取)を招くとして「人貸し」業=労働者供給事業を禁止しています。労働者派遣制度は1985年にその例外として、臨時的・一時的な業務に限定して認められたものです。正社員から派遣への置き換えを防ぐため、最長3年に派遣期間が制限されています。

 高橋氏は、今回の改悪案について、(1)派遣労働者を代えればずっと派遣可能(2)同じ労働者でも部署が若干違えば派遣可能(3)派遣会社に無期雇用される場合は期間制限なし―だと指摘しました。

 高橋 臨時的・一時的という原則は変わらないか。

 田村憲久厚労相 (派遣の継続は)過半数以上の労働者代表の意見聴取をしなければならない。

 高橋 労働組合が反対してもできる仕組みだ。(原則の)担保にならない。

 高橋氏は、日本生産技能労務協会と日本人材派遣協会が昨年7月に田村厚労相に提出した要望書の内容が改悪案に盛り込まれたことを指摘し、「派遣業界の要望そのものだ」と批判しました。

 いすゞ自動車や日産自動車で「派遣切り」にあった労働者が「家族みんなの生活が破壊された」と訴えていることも紹介し、派遣先の責任を問うべきだと迫りました。

 田村 問題が起こったのは事実。その7割が再就職した。

 高橋 再就職といっても、派遣と期間工の間を行ったり来たりしているのが実態だ。

 高橋氏は、「派遣切り」以降で雇用者は21万人減っているが、非正規雇用は2000年比で541万人増えていることを示し、「企業が利益を上げれば賃上げにもつながり『好循環』という掛け声は歌い文句にすぎない」と批判しました。

 派遣法は2012年の改定で、違法派遣があれば派遣先が派遣労働者に労働契約を申し込んだとみなす制度ができました。当時、野党として改正を骨抜きにする「修正」案の提出者だった田村氏の姿勢を、高橋氏はただしました。

 高橋 田村氏はこの改定案を審議した厚生労働委員会で「みなし規定がなくなることも含めて、労政審で議論をいただきたい」と答弁していた。

 田村 今回はやめるという議論にはならなかった。

 田村氏は“申し込みみなし制度”は当面残ると認めました。

 マツダ防府工場(山口県防府市)の「派遣切り」裁判で山口地裁は昨年3月、原告13人を正社員と認める判決を出しました。高橋氏は、法改定について「『派遣労働者の保護』がその目的として正面から規定されるに至った」とする判決文を引き、「(派遣の)原則は変わらないといいながら、例外である派遣があたりまえになる改悪はするべきではない」と主張しました。


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