2014年2月8日(土)
パキスタン
政府とタリバン交渉開始
「対話損なう行動控える」
【ニューデリー=安川崇】反政府武装勢力パキスタン・タリバン運動(TTP)との対話促進のためパキスタン政府が任命した委員会が6日、タリバン側が指名した対話組織と最初の会合を開きました。両者は対話継続の意思を確認しました。
早期和平 国内は懐疑
会合は首都イスラマバードで開催。終了後の声明によると、双方は「対話を損なうような行動を差し控える」ことなどで合意したといいます。
政府とTTPは1月末以降、「和平協議への地ならし」のための対話委員会をそれぞれ任命。今月4日に第1回会合が予定されていましたが、政府側が欠席したため延期されていました。
ようやく実現した「待望の会合」(ロイター通信)ですが、早期の和平実現については国内で懐疑論が強い。4日夜にも北部ペシャワルでの自爆テロで約60人が死傷するなど、武装勢力の活動に衰えが見られず、TTP側の意図が明確でないためです。
主要紙ドーンは6日の社説で「暴力がやまない中での対話で何を目指そうというのか、政府に問わざるを得ない」と述べています。