2014年2月6日(木)
NHK会長・経営委員 止まらぬ異常言動
今度は長谷川氏 テロ行為礼賛の暴言
問われる安倍政権
NHK経営委員の長谷川三千子・埼玉大名誉教授(67)が、1993年に朝日新聞社内で拳銃自殺した右翼団体幹部をたたえる追悼文を発表していたことが、5日に明らかになりました。旧日本軍「慰安婦」問題での籾井勝人(もみいかつと)会長の暴言や、都知事選での百田尚樹(ひゃくたなおき)経営委員の特異な言動などに続くものです。一連の暴言を擁護し、経営委員の任命責任にほおかむりする安倍政権のあり方が厳しく問われています。
長谷川氏の文が掲載されたのは、野村秋介・元「大悲会」会長の死後20年にあたる昨年秋に作られたパンフレット。
長谷川氏はそこで、野村元会長について「自らの命をもつて神と対話する」「野村秋介は神にその死をささげたのである」とその行為を称賛しています。
新聞社に拳銃を持ってたてこもり、社幹部を脅した上での自殺は、テロ行為の一種です。「表現の自由を確保」し「健全な民主主義の発展に資する」ことをうたった放送法に反することは明らかです。
また放送法は、NHKの経営委員の条件の一つに、「公共の福祉について公正な判断をすることができ」る者と定めています(31条)。テロ行為の当事者を礼賛する長谷川氏の言動は、放送法の基準に照らしても不適格です。
ところが安倍首相は5日の国会答弁で、長谷川発言について「読んでない、答えようがない」と事実上答弁拒否。菅義偉官房長官も「放送法に違反するものではない」と擁護しました。
経営委員会はNHKの最高決議機関であり、会長の選出のほか、経営や番組基準、放送番組の編集に関する基本計画を決めます。百田、長谷川両氏らは昨年秋、衆参両院の多数決定の同意で、首相が任命しました。
首相は両氏のこれまでの言動を承知した上で任命しました。安倍政権の任命責任が正面から問われます。
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