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2014年2月5日(水)

きょうの潮流

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 先日、ニュースを見ながら先輩記者がつぶやいていました。物理学者の米沢富美子さんが世間に現れたときのことを思い出した、と。テレビでは、新型の万能細胞について説明する小保方晴子(おぼかたはるこ)さんが映っていました▼米沢さんを最初に取材したとき、その先輩記者はびっくりしたそうです。髪を巻き上げ、ミニスカート姿でさっそうと登場。抱いていた学者のイメージとかけ離れていた、といいます▼「STAP(スタップ)」細胞を開発した集団を率いる小保方さんも同じような印象を世に与えました。おしゃれやかわいいもの好きの若い女性が、学界の常識を打ち破る。仕事着は白衣ではなく、祖母からもらったかっぽう着。ギャップが興味や関心を引きました▼本人は過熱する取材や報道が研究活動を妨げていると、自粛を求めています。弱酸性の液に浸すだけで万能細胞がつくれるという画期的な研究と関係のない報道や、プライバシーにかかわる取材ばかりでは無理もないでしょう▼日本物理学会初の女性会長を務めた米沢さんには培ったモットーがあります。(1)自分の能力に限界を引かない(2)まず歩きだす(3)めげない(4)優先順位をつける(5)集中力で勝負する―。小保方さんの生き方にも当てはまります▼性別で差別されることに何よりも憤った米沢さんは、ほとんどの分野で女性はまだ少数者だといいます。世界をあっと言わせた人物に焦点があたることは仕方がないかもしれません。しかし、それが女性だから、という理由は、早くなくさなければ。


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