2014年2月4日(火)
きょうの潮流
ちょっとした親切がうれしいものです。東京郊外から都心に向かう電車のなかでのこと。立って新聞を読んでいたら前の席が空きました。隣に立っていた若い女性と目があいました。すると、手招きしながら、「どうぞ、どうぞ」▼いい娘さんだなと思いながら、座らせてもらいました。心のなかは、ほっこり気分。自分ではまだまだ若いつもりでも、他人からみればりっぱなおじさん。それともよほど疲れてみえたのか▼職場で同僚の女性記者に「若い女性から席を譲られたんだけど、喜ぶべきか、悲しむべきか」とたずねたら、「それは、悲しむべきじゃないですか」と即答。おじさんとしてはうれしかったんだけどなあ▼大阪でのこと。立ち止まって、地図を片手に携帯電話で目的地を探していました。退勤時間にさしかかる狭い通路でした。サラリーマン風の中年男性が通り過ぎた後に立ち止まりました。てっきり「なにしとんねん、邪魔や」と怒鳴られるかと思いきや「どこか、探してはるんですか。わかりまっか」。思わず「おおきに」と関西弁でお礼をいいました▼大阪出身の知り合いにその話をしたら、「大阪人は親切で、人なつっこいんですよ」。失礼しました▼創刊８６年を迎えた「しんぶん赤旗」も、読者のみなさんへの“親切”にますます努力中です。言葉の解説、読みづらい漢字に読み方をつける、どこだろうと探さないですむように地図をつける。日々寄せられる読者のみなさんの疑問や意見は企画の宝庫だと思いつつ。
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