2014年2月3日(月)
ブラック規制 憲法守って 都政転換のチャンス
宇都宮候補追い上げ
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終盤に突入した東京都知事選(9日投票)は、「希望のまち東京をつくる会」の日本弁護士連合会前会長の宇都宮けんじ候補(67)=日本共産党、社民党など推薦=が政策や実績・人柄で急速に支持と共感を広げ、元厚生労働相の舛添要一候補(65)=自民党都連、公明党都本部推薦=を激しく追い上げる展開となっています。
投票日前最後の日曜日となった2日、宇都宮氏はテレビの討論番組に出演後、台東区や中央区、渋谷区、杉並区などを精力的に遊説。「都政を転換するチャンスです。あと1週間、ご一緒に頑張って、支持を広げていただければ、必ず勝てます」と訴えました。
行く先々で、駆け寄ってきて握手を求める人や宇都宮氏と一緒に記念写真を撮る人、「頑張って」との声援や「けんじ」コールが起こりました。
台東区の上野公園前で訴えを聞いていた、派遣で働く男性(31)=新宿区=は「年越し派遣村の名誉村長をしたというエピソードを聞いて、われわれの立場を分かってくれる人だと思った。ブラック企業規制条例や最低賃金を時給1000円に上げるとか、ぜひ進めてほしい」と話し、カンパをスタッフに渡していました。
通行人に声をかけながら、ビラを配っていた女性(54)=足立区、法律事務所の事務職員=は「憲法を守るとはっきり言っている宇都宮さんを押し上げるためにがんばりたい」と話していました。
一方、舛添氏は中央区銀座で安倍晋三首相、公明党の山口那津男代表の応援を受けて街頭演説を行い、「アベノミクスの効果で、経済に明るい兆しがみえている」と安倍政権の経済政策を評価。「『国家戦略特区』で東京から経済を立て直す」と、安倍政権と一体で大企業のもうけのための規制緩和を推進する考えを示しました。安倍首相も「世界の都市間競争に勝ち、『国家戦略特区』を進めるのは舛添さんだ」と期待を述べました。
元首相の細川護熙(もりひろ)候補(76)=民主党、生活、結いの党支援=は中央区銀座、千代田区秋葉原で小泉純一郎元首相と街頭演説し、脱原発を主張したなかで「都民の命と安全を守るのが知事の役割。子育てや介護などの問題は、原発の問題と比べれば金で解決できるものだ」と述べました。