2014年2月1日(土)
「都」構想 橋下提案を否決
大阪・法定協 実現暗礁に
大阪市を廃止し特別区に分割する「大阪都」構想の制度設計を議論する大阪府市特別区設置協議会(法定協)が31日、府庁で開かれ、四つの区割り案を一つに絞り込む橋下徹市長の提案が「維新の会」以外の全会派の反対で否決されました。
これを受け、松井一郎知事が「これではもう時間切れだ」「法定協をつぶされた」と語るなど、来年4月としていた「都」構想の実現は見通しが立たなくなりました。一方、出直し市長・知事選の可能性など今後の対応を問われた橋下氏は、まず維新内で協議を行い3日の会見で「ぜんぶ話す」と語りました。
橋下市長が絞り込もうとしていたのは現在の北区と中央区を別の特別区に組み込み、大阪市を五つに分割する案。維新が協力を期待していた公明党が前回の法定協で態度を保留し、結論を持ち越していました。
協議会では日本共産党の山中智子市議が、「都」構想の設計案では住民サービス低下や特別区間の財政格差、庁舎問題など「区割り以前の問題が解決されていない。一つの区割り案で議論する段階ではない」と絞り込みに反対。公明党も「1案への絞り込みはさまざまな角度からの議論を奪う」と反対しました。