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2014年1月31日(金)

「海外で戦争する国」断念迫る

集団的自衛権の憲法解釈「覆す権利 首相にない」

参院本会議 山下書記局長が代表質問

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 日本共産党の山下芳生書記局長は30日の参院本会議で、書記局長就任後、初の代表質問に立ちました。「海外で戦争する国」を目指し、格差を拡大して経済の土台を掘り崩す安倍政権の暴走に正面対決し、平和と国民の暮らしを守る道筋を示しました。

 (代表質問)


写真

(写真)代表質問する山下芳生書記局長。奥は安倍晋三首相=30日、参院本会議

ブラック企業規制

苦しむ若者 国会によぼう

 山下氏は、安倍政権が自衛隊の海外展開能力の構築を目指して大軍拡計画を盛りこんだ新「防衛計画の大綱」や「国家安全保障戦略」、「中期防衛力整備計画」を矢継ぎ早に閣議決定したことをあげ、「歴代自民党政権が『建前』としてきた『専守防衛』さえ明らかに踏み外すものだ」とただしました。

 さらに、歴代政権が「行使できない」と禁じてきた集団的自衛権行使の憲法解釈を安倍晋三首相が変更しようとしていることに対し、「国連憲章51条にもとづく集団的自衛権が発動されたのは米国と旧ソ連など大国による侵略と介入の戦争しかない」「歴代政権が踏襲し、世界に向けて説明してきた日本の立場を覆す権利は、あなたにも、あなたの内閣にもない」と厳しく批判し、「海外で戦争する国」に変える企てに反対しました。

 首相は集団的自衛権について、有識者懇談会の「議論を待ちたい」と答えるにとどまりました。

 さらに、山下氏は「『アベノミクス』を通じて、正規と非正規、持てる者と持たざる者、大企業と中小企業の間で、格差が一層拡大し、経済の土台がむしばまれている」と告発。働く人の賃金は減り、非正規雇用は増える一方で、円安、株高で輸出大企業や資産家が空前の利益をあげている実態を示し、「いくら企業が収益をあげても、まともな雇用拡大や、賃金の上昇につながらない構造にしてしまったことこそ、まず改めるべきだ」と指摘しました。

 とりわけ、将来ある若者を使いつぶすブラック企業の手口に対して、「有効な手だてをただちに講じるべきだ」と強調した山下氏。ブラック企業をなくすための法改正とともに、「ブラック企業に苦しめられている若者を国会に招き、その声を直接聞くことを呼びかける」と訴えました。

 首相は「経済、産業構造の変化に応じて、必要な労働分野の改革を行ってきた」と述べ、自公政権による雇用破壊を正当化。ブラック企業をなくすための対策には、まともに答えませんでした。

 また、山下氏は昨年の臨時国会で強行された秘密保護法について、廃止を求める声が成立後も広がっていることをあげ、希代の悪法を廃止する一点で共同を広げる決意を表明しました。


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