2014年1月30日(木)
世界の著名102氏 「辺野古」中止へ国際署名
民意無視の日米政府に異議
【ワシントン=洞口昇幸】沖縄県名護市辺野古(へのこ)への米軍新基地建設に反対する県民のたたかいを支持する声明(7日発表)に賛同する世界各国の著名人は28日、安倍晋三首相とオバマ米大統領に対し、同基地建設計画の中止と、同県宜野湾(ぎのわん)市の米海兵隊普天間基地の即刻返還を求める、国際署名運動を開始すると発表しました。
発表文では、基地建設に反対する稲嶺進市長の再選で示された民意は、基地建設のための埋め立てを承認した仲井真弘多(なかいまひろかず)県知事と同知事に従うよう重圧をかけた安倍首相への「不信任票に相当するもの」と強調。「振興金と公共事業を語ることによって票を買おうと試みた『安倍晋三首相にとって、面目をつぶす大打撃』であった」としています。
発表では、稲嶺氏再選の2日後に日本政府が基地建設の準備作業のための入札公告を開始したことに触れ、日米両政府が「沖縄のあらゆる抵抗をつぶす用意をしているように見える」と指摘しています。
発表文は「私たちは国際署名運動を開始し、沖縄の新基地建設に反対し普天間基地の即刻返還を求め、沖縄の人々の民主主義と人権を無視する安倍氏とオバマ氏に異議を申し立てる」と結んでいます。
7日の声明の呼びかけ人は、当初の29人から102人(28日時点)に拡大。新たに、平和学の先駆者であるヨハン・ガルトゥング氏、医師・反核運動家のヘレン・カルディコット氏、生物学者のデイビッド・スズキ氏、平和教育家のベティ・レアドン氏、政治学者のカレル・バン・ウォルフェレン氏、歴史学者のマーティン・シャーウィン氏などが名を連ねています。