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2014年1月20日(月)

自民党大会で安倍首相

「戦争する国」へ強権姿勢

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 安倍晋三首相は、19日の自民党大会でのあいさつで、国家安全保障会議とそのもとに国家安全保障局をスタートさせたとし、「この二つをしっかり機能させるため特定秘密保護法を成立させた」と強調。その一方で、「この法律で、一般の国民のみなさんの生活に悪い影響が出ることは一切ありません。一般の国民のみなさんが罪に問われることはありません。総理大臣として明確にお約束を申し上げます」などと、何の根拠もなく言い放ちました。

 しかし、秘密保護法の内実は、広範無限定な秘密指定、「秘密」に接近する国民に対する広範かつ重い処罰、国権の最高機関である国会への「秘密」提出も行政機関の裁量に任され、国会議員さえも漏えいすれば処罰対象とされる―異常な「違憲立法」です。法案成立後も「廃止」の声は全国に広がり続けています。

 その事実を意識してか、安倍首相は「報道の自由、知る権利、言論の自由が害されることはない。私たちの言っていることが正しい。断言したい」とまで繰り返しました。

 しかしそれは、「廃止」を求める国民の批判に耳を貸さない姿勢を如実に示すものです。国会での多数をたのんで「戦争する国」づくりを強権的に進めるのが、安倍自民党の本音です。

 あいさつに立った石破茂幹事長も、「これを言えば票が減るのではないか、そう思って本当のことを語らないとすれば自己保身」だとし、社会保障、教育、安全保障、エネルギー「改革」について「自民党がもっと早く解決しておかなければならなかった」と強調。「ねじれを解消した安倍政権の間に、この課題に解を見いだしていかなければならない」と述べ、国民の批判を覚悟で強権路線を進む姿勢を強くにじませました。

 他方で、石破氏は「強い自民党、選挙に強い自民党をつくる」ことを「本年の目標」とし、「大量に当選した人たちが次の選挙でいなくなる、その連鎖をなんとしても断ち切る」と強調。一昨年の総選挙、昨年の東京都議選と参院選挙に勝ったことをあげつつ、「来年の統一地方選挙に勝利して、政権奪還は完成する」とし、党員拡大を呼びかけました。

 運動方針案でも「来る選挙に向けた強固な組織づくり」を呼びかけていますが、政治的・組織的基盤の弱まりを自覚しています。

 石破氏は「自民党がもし今度誤ることがあれば、それは自民党の終わりではなく、それは日本国。いいようもない大きなダメージをもたらす」と述べました。自民党政治の「受け皿」さえ消滅しつつある中で、自民党政治の行き詰まりの深刻さを浮き彫りにするものです。

(中祖寅一)


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