2014年1月16日(木)
息吹 26回党大会
避難所での党員の姿に感動
縁なかつた私がここに
岩手・大槌支部 中村 光さん(73)
東日本大震災後初めて開かれている日本共産党第26回大会。会場に、以前は党と縁のなかった被災者の姿がありました。津波に自宅を流され、町内の借り上げ住宅に住む岩手県大槌町の中村光(みつ)さん(73)。党の救援活動に胸を打たれて入党し、党大槌支部初の代議員として大会に参加しています。(細川豊史)
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2011年3月11日、中村さんは50メートル目前に津波が迫る中、震える足で車のアクセルを踏み、難を逃れました。家族は無事でしたが、親戚に多くの犠牲者が出ました。
同年7月までの4カ月間を過ごした県内陸部の紫波町の避難所。そこで毎日被災者のもとに物資を届け、親身に話をしていたのが、党紫波町議(当時)で岩手県生活と健康を守る会連合会会長の村上充さんと妻の育子さんでした。「共産党は怖い」と教わって育った中村さんにとって初めて見る党員の姿でした。
「『よく眠れましたか?』『寒くないか?』と声をかけてくれる村上さん夫婦を見て、共産党はいい人たちだと思いました」
大槌町に戻った中村さんは、村上さんのすすめで生活と健康を守る会の班を結成。友人や避難生活をともにした人を会員に誘い、12人で始まった班は今では30人になりました。
12年3月、中村さんに、会の活動をともにしている前党大槌町議の阿部佑吉さんが、「震災復興を早めるため、一緒に頑張ろう」と入党をすすめました。
「一度は亡くしかけた命。人生第二のスタート。一人では何もできないけど、みんなとともに頑張りたい」と、入党を決意しました。
津波で党員5人、多くの「しんぶん赤旗」読者を失い、支部長宅も大規模半壊するなど大きな被害を受けた党大槌支部。中村さんは友人らに「赤旗」をすすめ、「困ったときに本当に助けてくれる党。入ってみない?」と気軽に入党を訴え、これまでに5人を党に迎えています。
支部は中村さんや新入党員が加わって活気に満ち、国政選挙でも得票を倍以上に大きく伸ばしました。
「党に入ってよかった。仮設住宅に風呂の追いだきや窓のひさしがつくなど、要求を実現させることができ、やりがいを感じます」
仮設住宅の被災者から「ずっと応援してくれるのは共産党。ありがたい」と、党への信頼が寄せられることも喜びです。
中村さんは語ります。
「きょうの大会で全国のみなさんからパワーをもらいました。それを持ち帰り、支部をもっと大きくして、復興を進めたい」