2014年1月16日(木)
第26回党大会での
志位委員長の開会あいさつ
日本共産党の志位和夫委員長が15日、第26回党大会でのべた開会あいさつは次の通りです。
大会にお集まりの代議員および評議員のみなさん。
インターネット中継をご覧の全国のみなさん。
私は、ここに、日本共産党第26回大会の開会を宣言いたします。(拍手)
そして、この党大会の準備と成功のために力をつくされたすべての党員のみなさんに、党中央委員会を代表して、心からの感謝と連帯のあいさつを送ります。(拍手)
在日の大使館の方々の紹介
この大会には、会議を傍聴していただくよう、日本で活動されている各国の大使館の方々をご招待いたしました。つぎの16の国の大使あるいは外交官の方々のご出席をいただきました。国名を日本の五十音順に紹介いたします。
アンゴラ、イスラエル、キューバ、グルジア、スペイン、チェコ、中国、ドイツ、ナイジェリア、パレスチナ、東ティモール、フィンランド、ベトナム、ベネズエラ、ラオス、ロシア。以上の国ぐにの大使館の方々であります(拍手)。遠いところまで、わざわざお越しいただいたことに、心からのお礼を申し上げるものです。(拍手)
私たちは、海外を訪問しての活動とともに、在日の大使館の方々との交流、大使館の方々を通じての各国政府との交流を、外交活動の重要な部分と位置づけて、日ごろから力をそそいできました。
いま、日本外交は、さまざまな行き詰まりや孤立化の危険に直面しています。今日の世界は、地球上のすべての国ぐにが、政治・経済・文化において深いつながりをもって発展しており、世界の大きな流れ、とくに近隣諸国との友好関係を無視しては、日本の前途を開くことはできないと、私たちは考えています。
それぞれの国の政府とわが党の立場とは、共通点もあれば、相違点もあると思いますが、大会の様子を通じて、日本の政治の一部をになっているわが党の活動を、ありのままに見ていただき、相互理解と友好が深まることを、私は、心から願うものであります。
亡くなられた同志たちへの追悼
前大会は、2010年1月に開かれましたが、それから現在までの4年間に、全国で1万8593人の同志たちが亡くなりました。新しい日本をめざし、世界の平和と社会進歩を願う初心を貫いて、日本共産党員として最後まで活動されてきた方がたであります。
この同志たちを第26回党大会の名において追悼するために、黙とうをおこないたいと思います。ご起立をお願いします。
黙とう。
黙とうを終わります。ご着席ください。
開始された躍進を、日本の政治を変える大きな流れに
みなさん。
前党大会以降の4年間、私たちは、さまざまな困難や試練、曲折を経験しましたが、それを全党の英知と奮闘によってのりこえ、昨年の東京都議会議員選挙および参議院選挙で躍進をかちとり、2010年代を党躍進の歴史的時代にしていくうえで、重要な一歩を踏み出すことができました(拍手)。私は、この間の選挙戦でわが党によせられたご支持、ご支援に、あらためて心からの感謝を申し上げるものです。(拍手)
この第26回党大会は、開始された躍進を、決して一過性のものに終わらせることなく、日本の政治を変える大きな流れへと発展させるための方針と体制をつくりあげることを、大きな任務としています。
大会決議案を練り上げ決定する――綱領にたった科学的方針として
大会の任務の第一は、日本共産党が内外の諸課題にとりくむ基本的方針を打ち出した大会決議案を練り上げ、決定することであります。
決議案は、「自共対決」という角度から、情勢をどうとらえるのか、たたかいにどうのぞむかについて、今後の方向を太く明らかにしています。
ここで強調したいのは、10年前の2004年の第23回党大会で決定した新しい綱領の生命力が、決議案のなかで大いに発揮されているということです。
綱領は、情勢を、表面や目先の現象だけでなく、深いところから長期の展望をもってとらえる科学的な羅針盤となっています。
またそれは、日本の政治を国内の力関係だけで孤立的に見るのではなく、21世紀の世界の大きな流れのなかでとらえる指針ともなっています。
いま、私たちは、安倍・自公政権の国民の利益に背く暴走と正面から対決し、新しい日本をつくる仕事にとりくんでいますが、綱領の目で現状をとらえ、前途を展望してこそ、広い視野にたち、揺るがぬ確信をもって進むことができる。決議案は、そのことを生きた形で示していることを、私は、強調したいのであります。
みなさん。全党討論の締めくくりとなる大会での討論によって、決議案をさらに練り上げ、私たちの進路をてらす科学的方針として、立派に仕上げようではありませんか。(拍手)
全国各地の実践がつくった「宝」を共有財産とし、さらなる躍進を
第二は、4年間の全党の奮闘がつくり出した豊かな経験と教訓を、討論をつうじて大いに交流し、この大会を、来るべきいっせい地方選挙、国政選挙での躍進をかちとる一大跳躍台にしていくことであります。
この4年間、さまざまな分野で一致点にもとづく共同――「一点共闘」が画期的な発展をとげ、そのなかで党と新しい人々との連帯の輪が大きく広がりました。
選挙戦においても、党建設においても、「国民に溶けこみ結びつく力」を強めることと一体に活動の前進をはかるという、新しい探求と努力がなされました。全国各地の実践によって、たくさんの「宝」ともいうべき教訓がつくりだされています。
みなさん。大会の討論をつうじて、そうした「宝」を全党の共有の財産とし、日本共産党のさらなる躍進の力としていこうではありませんか。(拍手)
新しい中央委員会の選出――若い幹部と試練ずみの幹部が力をあわせて
第三は、綱領と大会決議の具体化、実践の先頭にたつ新しい中央委員会を選出することであります。
4年前の党大会では、「将来を展望した幹部政策として、中央委員会のあり方を見直し、とくに准中央委員については、後継幹部として成長することを任務として位置づけ、将来性のある若い幹部、新しい幹部、女性幹部の大胆な抜てきをはかる」(大会決議)という立場にたって、中央委員会を選出しました。
この4年間、少なくない若い同志が、その力を生き生きとのびのびと発揮し、たくましく成長しつつあることは、わが党の将来にとって大きな希望であります。
今回の党大会でも、4年前の党大会の方針を継承し、将来性のある若い幹部、新しい幹部を抜てきするとともに、知恵と経験に富んだ試練ずみの幹部と力をあわせて中央委員会を構成するという立場で、現中央委員会の責任で新しい中央役員候補者を推薦し、党大会に提案したいと考えております。
この党大会が、活発な討論をつうじて、これらの任務を立派に果たし、新しい情勢のもとで、私たちの事業の前進と躍進をかちとるために、実り豊かな成果を生みだすことを心から願って、開会のあいさつを終わります。(拍手)