2014年1月14日(火)
イラン核合意 20日履行開始で一致
関係7カ国 「包括合意」へ新局面
【カイロ=小泉大介】イランのファルス通信によると、同国のアラグチ外務次官は12日、昨年11月に国連安保理常任理事国(米英仏ロ中)に独を加えた6カ国と取り決めた核開発問題解決に向けた第1段階の合意である「共同行動計画」について、今月20日から履行を開始することで関係国と一致したと表明しました。これによりイラン核開発問題は新たな局面に入りました。
アラグチ次官は9日から、スイスのジュネーブで6カ国側の窓口である欧州連合(EU)代表らと合意履行に関する協議を行ってきました。同次官は12日、「われわれは『共同行動計画』の最初の履行方法について合意した」「最初の履行が実施され次第、最終的な履行についての協議が開始されるだろう」と表明しました。
「共同行動計画」の履行開始に関しては、EUのアシュトン外交安全保障上級代表(外相)も12日の声明で確認し歓迎するとともに、「われわれは国際原子力機関(IAEA)に対し、履行に必要な監視・検証活動を行うよう要請する」と述べました。
「共同行動計画」によれば、イランは今後6カ月の間に5%を超えるウラン濃縮活動を停止するとともに、中部アラクの重水炉施設の建設も凍結するなど核開発を制限し、6カ国側はその見返りとして対イラン経済制裁の一部を緩和します。
さらにその履行状況を見極めつつ、イランと6カ国は核開発問題解決のための最終的「包括合意」に向けた交渉を開始します。