2014年1月8日(水)
昨年 米原潜 日本寄港48回
6年ぶり50回割り込む 財政難影響か
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米原子力潜水艦の日本寄港が、2013年の1年間で13隻48回のべ133日に上ったことが、寄港地を抱える自治体の集計で分かりました。過去最多となった12年と比べ回数は17減で、07年以来6年ぶりに50回を割り込みました。
寄港回数の減少には、13年3月に発動された国防費の強制削減の影響が考えられます。アシュトン・カーター米国防副長官は同月、国防費の削減によってアジア・太平洋地域の海軍艦船と航空機の運用が3分の1削減されると発言。米太平洋艦隊は、4月に予定していた原潜ジェファーソンシティー(ロサンゼルス級)の展開中止を発表しました。
米原潜の日本寄港は通常、西太平洋への定期配備の一環として行われます。13年に西太平洋に展開した原潜のうちオハイオ(オハイオ級)やオリンピア(ロサンゼルス級)は東南アジア地域に寄港しましたが、日本への寄港はありませんでした。日本に寄港したジャクソンヴィル(ロサンゼルス級)はその後、中東にも展開しています。
寄港地別回数では、沖縄県の米海軍基地ホワイトビーチ(うるま市)が26回(12年比13減)、神奈川県の横須賀基地が11回(同3減)、長崎県の佐世保基地が11回(同1減)となりました。13年に日本に寄港したのはすべてロサンゼルス級攻撃型原潜でした。
3基地のうち、前年に続きホワイトビーチへの寄港が最多となりました。これは、日本近海や西太平洋地域での活動を活発化させる中国海軍への対応があると見られます。
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