2014年1月1日(水)
主張
新しい年の門出に
政治切り開き前進させる決意
2014年の新しい年の門出です。日ごろのご購読とご支援に感謝しつつ、心から新年のごあいさつを申し上げます。
秘密保護法の撤廃や「原発ゼロ」、雇用と賃金の改善、環太平洋連携協定(TPP)参加阻止などのたたかいは、新年に引き継がれました。年明け早々には米軍新基地建設が焦点になる沖縄県名護市の市長選挙や東京、京都の知事選がおこなわれます。日本共産党は1月中旬、第26回大会を開きます。新しい年が昨年の参院選が浮き彫りにした「自共対決」の政治を切り開き、暮らしと平和を前進させる年になるよう力を尽くす決意です。
安倍政権の暴走と破たん
「自民党のネオコン化が止まらない…現在の自民党は、果たして保守政党の王道を歩んでいると言えるのだろうか」「今の自民党は保守政党でなく右翼化した全体主義政党だ」―最近の論壇にあらわれた指摘です。特徴的なのは、むしろ「保守」の論客からの安倍晋三政権へのきびしい見方です。
昨年の元日は、年末の総選挙の結果を受けた安倍政権の復活でスタートしました。しかし安倍政権はこの1年間、暴走に次ぐ暴走を繰り返して国民の不安と批判を招き、いまや保守層からも危険視されるありさまです。秘密保護法を強行したあと、各メディアの内閣支持率は軒並み急落しました。
その一方、新しい年の政治を特徴付けているのは、昨年の都議選と参院選で躍進した日本共産党との「自共対決」の構図です。秘密保護法が強行された参院本会議で、反対討論は日本共産党だけ、賛成討論は自民党だけで、民主党は腰が定まらず議場を出たり入ったり、日本維新の会やみんなの党は与党と「修正」協議を繰り広げた姿は、「自共対決」を象徴しました。
総選挙と参院選で惨敗した民主党に「政権党」の姿はなく、「第三極」といわれた「維新」や「みんな」は補完勢力の姿があらわです。「みんな」は年末、分裂しました。
政治の表層では自民党や「補完勢力」が多数でも、社会の土台では「アメリカいいなり」「財界中心」の自民党政治が行き詰まり、崩壊的な危機を引き起こしているのです。20年以上前から1党では政権を維持できなくなった自民党の政治が、総決算を求められています。
安倍政権は新年も4月からの消費税の増税強行、雇用や教育の破壊、憲法違反の集団的自衛権行使の検討など、暴走を加速しようとしています。安倍首相が暮れも押し詰まって強行した靖国神社への参拝は、中国、韓国をはじめ、異例の「失望」を表明したアメリカやロシア、欧州連合(EU)など、きびしい批判を巻き起こしています。アメリカの有力紙から「時代錯誤的で、危険なビジョンである」といわれた安倍氏の暴走が、国際的に通用しないことは明らかです。
一点共闘から統一戦線へ
古い自民党政治の継続か、その抜本的転換かがいよいよ鋭く問われるなかで、政治的立場を超え一致する要求や課題で共同する「一点共闘」がさまざまな分野で広がり、日本共産党との結びつきも強まっています。「一点共闘」を基礎に政治を変える、新しい統一戦線の流れが期待されます。
日本の政治の抜本的転換を実現するために、新しい年こそ日本共産党と国民との結びつきを広げ、力を尽くそうではありませんか。