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2013年12月31日(火)

西岸一部併合法案を承認

イスラエル閣僚委

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 【カイロ=小泉大介】イスラエルの閣内に設置されている立法委員会は29日、占領地ヨルダン川西岸の一部をイスラエル側に併合する法案を右派閣僚の賛成多数で承認しました。成立には今後、国会(クネセト)での審議と可決が必要ですが、入植地建設で停滞するパレスチナとの和平交渉にさらなる否定的影響を与えることは必至の状況となっています。

 法案は、西岸面積の3割近くを占める東部一帯のヨルダン渓谷を併合することを目的としたもの。イスラエル側は武装勢力や武器が隣国ヨルダン経由で流入するのを阻止することが自国の安全保障の最優先課題だとしています。実際、現在も同地に多数の軍を展開し支配するとともに、ユダヤ人入植地を拡大しつづけています。

 この問題では、和平交渉を「仲介」する米国のケリー国務長官も先に、パレスチナ独立国家が樹立された後も長期間にわたりイスラエル軍がヨルダン渓谷に駐留することを提案していました。

 今回の法案承認についてパレスチナ自治政府のアリカット交渉責任者は、国際法を無視し、すべての和平努力を破壊するものだと厳しく批判しました。

 この問題では、イスラエルの重要閣僚の間でも賛否が分かれています。

 サール内相は「ヨルダン渓谷がイスラエル領として残ることは国内で合意があり、国際社会の理解を得るのも困難なことではない」などと強弁。一方、交渉責任者でもあるリブニ法相は、「イスラエルの国際的孤立をもたらし、国家に甚大な打撃を与えるものだ」と述べて、法案成立阻止に力を尽くす立場を表明しました。


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