2013年12月29日(日)
首相の靖国参拝に警戒感
国連総長 共通の歴史認識を
国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長の報道官は27日、安倍晋三首相の靖国神社参拝について声明を発表し、「過去の緊張が依然として(北東アジア)地域を苦しめているのは極めて遺憾だ」と懸念を表明しました。
報道官は「潘氏は、この地域の国々(日中韓)が共有する歴史について共通の認識と理解に至るよう、一貫して主張してきた」と強調し、「他者の感情、とりわけ犠牲者の記憶に敏感である必要性や、相互信頼といっそう強いパートナーシップの構築に重点を置く必要があることを事務総長は強調している」と指摘しました。
米紙 アジアの新たな問題国
【ワシントン=島田峰隆】米紙ニューヨーク・タイムズ27日付は、安倍晋三首相の靖国神社参拝を論評した記事で、「日本は安定した同盟国になるどころか、中国との論争が原因で、米国高官にとってアジアの新たな問題国になってしまった」と批判しました。
同紙は秘密保護法の強行や軍拡路線などを例に「安倍首相は戦後の平和主義から日本を遠ざけるという大きな政治リスクを自ら進んで冒す意思を示してきた」と指摘しました。
ワシントン・ポスト紙同日付の社説も、「自らの国際的な立場と日本の安全保障を弱化させる恐れが強い挑発的な行為」と非難しました。