2013年12月27日(金)
水俣病 145人追加提訴
熊本地裁 原告団「1000人めざす」
|
水俣病に特有な手足の感覚障害などがありながら、国が昨年7月末に申請を打ち切った「水俣病被害者救済特措法」で救済を拒まれた被害者が、国、熊本県、加害企業チッソに損害賠償を求めている「ノーモア・ミナマタ第2次訴訟」は26日、福岡、熊本、鹿児島3県の145人が熊本地裁に追加提訴しました。原告総数は325人となりました。
今回の145人(40〜90代、男性79人、女性66人)のうち、国が根拠もなく設定した救済対象年齢・居住地域による線引きなどで「非該当」とされたのは127人。特措法を知らなかったなど未申請は18人でした。
原告・弁護団は来年4月にも、追加提訴を予定しています。
提訴に先立つ地裁門前集会では、「対象地域外」と切り捨てられた金子幸美さん(68)=熊本県天草市新和町大多尾=が、不知火(しらぬい)海で網子として働き、「20歳のころから、からす曲がり(こむら返り)が起き、年をとるにつれ、しびれもひどくなった」と告発。「同じ漁場で同じ魚を食べて救済された人はたくさんいる」と訴えました。
提訴後の報告集会で、飯尾正二原告団長は「1000人規模の原告団を目指したい」と表明しました。