2013年12月26日(木)
印パで停戦協定順守
14年ぶり両軍司令官が協議
【ニューデリー=安川崇】カシミール地方の領有権を争うインドとパキスタンの両軍司令官が24日、事実上の境界線である実効支配線上の町ワガで会談し、停戦協定の順守と安定維持に努めることで一致しました。両軍司令官同士の直接協議は1999年以来で14年ぶり。
両者は約2時間半にわたった会談後に共同声明を発表。停戦維持に向けた双方の「強固な意志」を強調し、すでに設置済みの両軍間の直通電話回線(ホットライン)など「既存のメカニズム」の運用改善を通じ、意思疎通を強化するとしています。
双方の一般市民が不注意で実効支配線の相手国側に入り込んだ場合、「早期の帰国実現」に向けて両軍が連絡を取り合うことでも一致しました。
実効支配線をめぐっては今年1月以降、銃撃戦や双方の兵士が殺害されるなどの事件が相次ぎ、緊張が続いていました。事態の打開に向けて今年9月、両国首相が国連総会出席のため訪れた米国で会談し、司令官レベルの協議実施で合意していました。