2013年12月21日(土)
転落しない駅ホームへ
視覚障害者・党国会議員ら
JR池袋駅を点検
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バリアフリー新法の2006年12月20日施行にちなんで、視覚障害者団体と日本共産党国会議員団は20日、視覚障害者が安心して利用できるか東京・JR池袋駅の山手線ホームを点検しました。
主催は、全日本視覚障害者協議会と東京視覚障害者協会。笠井亮衆院議員と田村智子、辰巳孝太郎、吉良よし子各参院議員、米倉春奈都議が参加しました。
議員らが視覚障害者をガイドして、可動式ホーム柵の設置状況や点字表示などを確認しました。山手線の内回り(5、6番線)と外回り(7、8番線)の2ホームとも、可動柵が設置されているのは片側(6、7番線)のみです。
「片側だけ設置されても危険です」と訴えるのは、全盲の織田洋さん(59)です。「人にぶつかり向きが変わったり、利用する階段によって、ホームのどちら側に可動柵が設置されているのか分からなくなることがあります」。全視協の田中章治代表理事は「運動を強めてホームの両側に可動柵を設置させたい」と話しました。
笠井議員は、可動柵の設置がすすみ、可動柵についている点字表示の位置や内容が全視協の要望で改善されたことにふれ、「当事者のみなさんが実態を訴えることで一歩一歩バリアフリーが進んでいる。同時に、ホームの片側にしかない可動柵の危険性を実感した」と強調。「先の国会で障害者権利条約の批准が決まった。障害があっても安心して移動できる環境整備をするよう国会の論戦で具体的に訴えていきたい」と述べました。
可動柵設置状況 国土交通省によると、全国にある駅数は、9501駅(2010年度末時点)。そのうち可動式ホーム柵などが設置されているのはわずか574駅(9月末現在)にとどまります。JR山手線(全29駅)には、恵比寿駅や大塚駅など8駅にのみ設置されています。