2013年12月15日(日)
記者保護へ対応を
国連安保理 国際機関に訴え
【ワシントン=島田峰隆】国連安保理は13日、ジャーナリストの保護についての特別会合を開きました。国連人権理事会のフランク・ラ・ルー特別報告者は「記者の殺害によって国民が真実を知る権利が脅かされると、あらゆる人権が台無しになる」として、国際機関に対しジャーナリスト保護の活動を強めるよう求めました。
ルー氏によると、過去2年間に世界40カ国で171人のジャーナリストが攻撃を受けました。また2011年から続くシリア内戦では、これまでに少なくとも84人が殺害されました。
この背景についてルー氏は「ジャーナリストに対する暴力や脅迫の多くは調査されず、責任者は特定されず、訴追や裁判もされない。犯人が罰せられないことが世界各地で攻撃が繰り返される主な原因だ」と指摘。法的拘束力のある措置をとることができる国連安保理をはじめとして、国際機関がより組織的に対応するよう訴えました。
米国に本部がある非営利団体「ジャーナリスト保護委員会」によると、1992年以来、1017人のジャーナリストが殺害され、うち48人が今年に入ってからの犠牲者です。