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2013年12月14日(土)

教委を首長付属機関に

中教審答申 教育への権力支配に道

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 中央教育審議会(三村明夫会長)は13日、自治体首長に教育行政の決定権限を持たせ、教育委員会を首長の「特別な付属機関」に変えてしまう答申を、下村博文文科相に提出しました。住民の合議で教育を行う教育委員会制度を見直し、教育への権力支配に道を開く大改悪です。

 教育委員会制度の見直しは、安倍内閣が設置した教育再生実行会議の提言(4月)で求めていたものです。

 委員からは「(自分の意に添う)人事や教科書採択を次々に考える首長がいないとするのは楽観的すぎる」と反対の意見があがりましたが、三村会長は「この案で提出したい」と押し切りました。

 答申は、首長を教育行政の執行機関とし、大綱的方針を策定するなど教育行政に関する権限を集中。学校の設置や管理、教職員の人事、教育内容、教科書の採択などすべてを、首長が直接、任命・罷免する教育長が行うことになります。

 これに対し、教育委員会の役割は「付属機関」となり、首長への勧告や教育長に対する事務の点検などに限定されてしまいます。

 答申は一方で反対意見を無視できず、教育委員会を執行機関として維持する「別案」も付記する異例の形となりました。

 答申を受け、下村文科相は次期通常国会で法改定案を提出したいと表明しました。

教育を政治が直接支配する危険な暴走に強く反対する

山下書記局長代行が談話

 中教審答申にたいし、日本共産党の山下芳生書記局長代行は次の談話を発表しました。

 一、中央教育審議会答申の内容は、“教育行政は市民の代表である教育委員らが合議して行う”という、戦後続いてきた制度を根底から壊し、教育委員会を「首長の付属機関」にしたうえで、首長が教育の「大綱的な方針の策定」をおこなうとしている。これは教育の政治的中立性を侵し、憲法の精神に反し、戦前のような教育への権力支配に道を開くものであり、きわめて危険な方向である。

 一、そのことは、中教審内部でも反対意見が続出し、答申に「付属機関化」をおこなわない「別案」を併記したことにもあらわれている。日本共産党は、このような危険な暴走を阻止し、子どもと教育を守るため、広範な方々とともに全力を尽くす。


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