2013年12月13日(金)
緒方副委員長が中国共産党の中連部副局長と意見交換
日本共産党の緒方靖夫副委員長は12日、党本部で来日中の中国共産党中央対外連絡部の趙世通アジア二局副局長と懇談し、日中両国での政治の動きや北東アジア情勢について意見交換しました。
緒方氏は、北東アジアの現在の情勢の中で日本共産党が「北東アジア平和協力構想」を提唱していることを紹介。その内容を(1)武力行使の放棄、紛争の平和的解決、信頼醸成のための対話と協力を促進する(2)「6カ国協議」を北東アジアの平和と安定の枠組みに発展させる(3)領土に関する紛争問題は外交交渉を通じて解決する行動規範を結ぶ(4)日本の過去の侵略戦争と植民地支配の反省を不可欠の土台とする―の4点にわたり説明しました。
その上で、この間の関係諸国の反応にもふれ、中国側とも意見を交わしていきたいと述べました。
趙氏は、これらの諸点は中国のこれまでの方針や原則でもあり、賛成できるものだと答えました。
緒方氏はまた、中国の防空識別圏の設定での日本共産党の見解として、(1)今回の措置が日本の実効支配下にある尖閣諸島を含めている(2)公海上の広い空域を自国の「領空」のように扱い、国際法で保障されている「飛行の自由」を侵害している―ことをあげ、こうした設定は撤回すべきだと表明しました。
趙氏は、(1)釣魚島(尖閣諸島の中国名)を含めなければ、これを中国領とする中国の立場との整合性がとれなくなる(2)飛行の自由はいままで通りだ―と主張。識別圏が重なる部分は、両国政府間で話し合うことを呼びかけていると述べました。
緒方氏は、1974年の日中航空協定締結に伴い、台湾当局がその防空識別圏での日本の航空機の自由な飛行を制限するなどの措置をとった時にも、日本共産党は国会の場で厳しく批判したように、どの国・地域のものであれ、「飛行の自由」の侵害に反対することは一貫した立場だと指摘し、重ねて見解の立場を表明しました。
懇談には、日本共産党の森原公敏国際委員会事務局長、中国大使館の李晨二等書記官らが同席しました。