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2013年12月3日(火)

論戦ハイライト

秘密保護法案 仁比議員追及 参院委

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 2日の参院安全保障特別委員会で日本共産党の仁比聡平議員は、一般国民のプライバシーを洗いざらい調査できる秘密保護法の危険な仕掛けを暴露しましました。


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(写真)政府と提案者に質問する仁比聡平議員(右端質問席)=2日、参院国家安保特委

適性評価でプライバシー丸裸

審議官 「すべての団体に回答する義務」

 「特定秘密」を取り扱う者は、行政も民間も区別なくすべての団体にプライバシーが照会され、照会を受けた機関はこれに回答する義務がある―。仁比氏が暴いたのは、「適性評価」という身辺調査による人権蹂躙(じゅうりん)です。

 法案は、「秘密」を扱う者が漏えいしないか、「飲酒についての節度」「信用状態」「経済的な状況」「精神疾患」など立ち入った項目を調査します(適性評価)。その際、調査を実施する各省庁は「公務所若(も)しくは公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる」としています。

 仁比 「公務所」とは何か。

 鈴木良之・内閣情報調査室内閣審議官 国の行政機関及び地方自治体の行政機関を指す。

 仁比 「公私の団体」とは何か。金融機関や信用情報機関、病院は含まれるか。

 鈴木 およそすべての団体が対象になる。

 行政機関のみならず、銀行や民間病院にも照会される…。傍聴席含め委員会室には、「えー」という驚愕(きょうがく)のどよめき。

 仁比 例えば、精神疾患に関わる事項で病院に調査がかかって、「守秘義務」を理由に(回答を)拒むことはできるのか。

 鈴木 照会を受けた団体は回答する義務がある。

 仁比 (回答する)法律上の義務があれば、患者は主治医にも信頼して(病状を)打ち明けられない。

 プライバシーが丸裸にされる「適性評価」の違憲性が浮き彫りになりました。

仁比氏「家族・知人に人権侵害及ぶ」

森担当相、侵されない根拠示せず

 また「適性評価」では評価対象者の「家族・同居人」も調査対象にされます。

 法案では調査項目を「氏名、生年月日、国籍、住所」としていますが、仁比氏は調査の際、関係機関への照会や公安当局のデータベースと照合するのではないかと追及。森雅子担当相はまともに答えられませんでした。

 仁比 「家族・同居人」の「氏名、生年月日、国籍、住所」だけでは、「特定有害活動」や「テロリズム」との関係は明らかにならない。公務所、団体から報告を求め、公安当局のデータベースと照合するのではないか。

 森担当相 家族については「氏名、生年月日、国籍、住所」のみだ。

 仁比 4項目をどう「特定有害活動」「テロリズム」との関係に結び付けるのか。

 仁比氏の追及に森担当相は「家族等に外国籍の者がいる場合は、外国の情報機関等が情報提供を働き掛ける可能性も否定できない」とのべ、4項目にとどまらない調査の可能性を示唆しました。

 仁比氏は、「家族等について関係機関に問い合わせしないという条文上の制限はない」と指摘。こうした仕組みがつくられれば、公安警察や自衛隊情報保全隊で行われていたプライバシー侵害の国民監視が、あらゆる行政機関、民間契約業者、下請けを含む労働者とその家族、知人にまで広がる危険性を告発しました。


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