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2013年12月1日(日)

きょうの潮流

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 「木曽路はすべて山の中である」。島崎藤村『夜明け前』の書き出しです。山林の面積が95%を占める長野県木曽町。奥深い山間の地で、合併前とあわせて16年も町長を務めた田中勝己さんが退任しました▼しばらくは、講演やあいさつ回りに忙しそう。それもそうでしょう。過疎や高齢化に悩む地方自治体が、手本にと思うような町づくりを実践してきたのですから。話を聞きたいという人たちは多いはず▼田中町長が定めた「まちづくり条例」は、徹底した住民自治、住民参加が特色です。各地域に自治組織をつくり、町づくりに参加してもらう。住民の提案を重んじて、上からの押し付けはしない。どこかの首相と正反対の情報公開▼ふるさとの豊かな自然や歴史、文化から改めて学ぼうと、木曽学研究所や木曽学講座を開設。関所のある「おもてなし」の宿場町、地元の食材を生かした特産品、音楽祭をはじめ、独自の産業を育て、町おこしに生かしてきました▼日本共産党員町長として、住民が主人公を土台に「町づくりは町民の気持ちの高揚と団結」を信念にしてきた田中さん。そのとりくみへの評価は最近の町民アンケートにも表れています。「住みよい」「愛着を感じる」と答えた人が、ともに8割をこえました▼自民党政治のもとで地方自治体の危機や地域経済の衰退がすすむなか、全国が注目した木曽谷の夜明け。田中さんと町民がまいてきた種が、「町政の継続」をうたった新しい町長、町政に引き継がれることを期待したい。


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