2013年11月30日(土)
学力テスト結果 学校別公表容認
文科省 来年度から
点数競争さらに激しく
文部科学省は29日、来年度の全国学力テスト(学力・学習状況調査)の実施要領を公表しました。これまで禁じていた自治体による学校別結果の公表を初めて認めました。
これまでの実施要領では、調査結果について個々の市町村名や学校名を明らかにした公表はおこなわないこととしていました。今回は、教育委員会が「自らが設置管理する学校の状況について、それぞれの判断において、公表することは可能」とし、市町村教委が学校別の結果を公表することや、都道府県教委が市町村教委の同意を得て市町村別や学校別の結果を公表することを認めました。
その場合、単に平均正答数や平均正答率などの数値のみの公表は行わず、結果についての分析や今後の改善策を示すこと、学校側と公表する内容や方法について事前に相談すること、数値を一覧にした公表や順位をつけた公表は行わないことなどを条件としました。
学力テストの学校別結果公表は点数競争をさらに激しくし、教育をいっそう学力テスト対策偏重でゆがめ、豊かな学力の形成を妨げるおそれがあります。
テストは来年4月22日に、国公私立すべての小学6年生と中学3年生を対象に、国語と算数・数学で行う予定です。