2013年11月27日(水)
高校無償制廃止法案を可決
田村議員反対 国際人権規約に逆行
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参院委
参院文教科学委員会は26日、高校授業料無償制をやめて所得制限を導入する法案を自民、公明、維新、みんなの賛成多数で可決しました。日本共産党と民主党は反対しました。
日本共産党の田村智子議員は討論で▽公立高校の授業料不徴収に関する条項が全て削除されている▽文科省の試算で2割を超える高校生が就学支援金の支給対象外になる▽経済的支援が切実に求められている高校生が、課税証明書の提出ができないために就学支援金が支給されない事態が懸念される▽政府が留保撤回した国際人権規約社会権規約の「中等高等教育無償化の漸進的実行」に逆行する―との反対理由を示しました。
採決に先立つ質疑で田村氏は、生徒の負担について「就学支援金を上回る額の授業料を定める都道府県があった場合、その差額が授業料として発生するのではないか」と指摘。前川喜平初等中等教育局長は「差額は生徒から徴収されることになる」と認めました。
全ての高校生に就学支援金支給が必要との証明を義務づけることに関して、田村氏は「これが国際人権規約にある中等高等教育授業料の漸進的無償化への道筋だと、どうして言えるのか」と追及しました。
下村博文文科相は、「(同法案は)教育機会の均等を図るもので、同規約の趣旨をさらに前進するものと考えている」と答弁。田村氏は「前進などと言える保証はどこにもない」と批判しました。
同法案は、今日の参院本会議での採決が狙われています。