2013年11月26日(火)
沖縄選出の5自民議員
辺野古容認へ転換
自民党の沖縄県選出の衆参国会議員5人は25日、同党本部で石破茂幹事長と会談し、米軍普天間基地(同県宜野湾市)を同県名護市辺野古への移設を認める考えに転じることを伝えました。重大な公約違反であり、名護市辺野古への新基地建設に反対する圧倒的多数の世論への背信行為です。
同党沖縄県連は、昨年12月の衆院選と今年7月の参院選で、同基地の「県外移設」を打ち出していました。
国場幸之助、宮崎政久、比嘉奈津美、西銘恒三郎の各衆院議員はそれぞれ、昨年12月に「県外移設」を公約に掲げ、島尻安伊子参院議員も2010年の参院選で「県外移設」を掲げていました。
石破氏は会談後、5氏とともに記者会見し、「辺野古を含むあらゆる可能性を排除しないということで一致した」と説明。記者から「5人が辺野古移設を容認したということか」と問われ、「そのような理解で結構だ」と明言しました。
加藤勝信官房副長官は記者会見で、「(辺野古移設に向け)一歩前進だ」との認識を示しました。
沖縄県連の翁長政俊会長は那覇市内で記者団に、「大変重い決断だ。県連で行われる(普天間移設の)再協議に大きな影響を与える」と表明。仲井真弘多知事は同市内で記者団に、埋立申請に対する判断に影響するかどうかについて「よく分からない」と語るにとどまりました。
公約投げ捨て 県民裏切り
沖縄県労連の嶺間信一事務局長
公約を撤回した島尻安伊子、西銘恒三郎両氏にただしてきましたが、回答さえしませんでした。選挙公約を投げ捨てるなど、議会制民主主義そのものを成り立たなくする行為です。有権者への約束をたがえることになれば即刻、議員辞職し、次の選挙で信を問い直すのが筋のはずです。県民の願いを切り捨てる自民党に改めて追及の輪を広げ、包囲していかなければなりません。