2013年11月21日(木)
秘密保護法案 日本歴史学協会が反対
「真実の検証が不可能に」
主要な歴史学関係47団体が加盟する日本歴史学協会(日歴協=廣瀬良弘会長)は19日、「特定秘密保護法案」に反対する緊急声明を発表しました。
声明は、「本法案が示す軍事優先の姿勢は、憲法の平和主義の原則とは本来両立し得ない」と指摘。
法案は、「秘密」の範囲を行政の長が恣意的に決められ、秘密指定期間も延長可能であるばかりか、「『特定秘密』文書の公開が担保されておらず、防衛省の『防衛秘密』が秘密保持期間を過ぎた後に廃棄された」ように、「歴史の真実の検証が不可能になり、歴史研究にとって大きな妨げとなる」と強く反対しています。
日歴協は、戦前の軍国主義への反省に立って、平和で民主的な社会の建設を願い、歴史学の発展をめざして1950年に発足しました。
同協会の「学問思想の自由・建国記念の日問題」特別委員会の服藤早苗委員長は、「歴史的な資料が、恣意的に『秘密』とされ、破棄され、資料を入手しようとすると罰せられる可能性がある。公文書は国民の財産として秘密にせず、保管と公表のルールをきちんとつくるべきです」と語っています。