2013年11月21日(木)
秘密保護法案 廃案へ
日弁連と共産党が懇談
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日本弁護士連合会・日本弁護士政治連盟の執行部と日本共産党との懇談会が20日、東京都内で開かれ、政府・与党が衆院通過を狙う秘密保護法案などについて意見交換し、「徹底審議の上で廃案に」との思いで一致しました。互いに協力し、廃案をめざして力を尽くそうとエールを交換しました。
同懇談会は弁政連が主催したもの。日弁連から山岸憲司会長、副会長13氏らがそろい、日本共産党からは志位和夫委員長、市田忠義書記局長をはじめ、衆参国会議員14氏が参加しました。
弁政連の平山正剛理事長は、「新しい国会状況の下で、貴党に存在価値を示していただく時期を迎えている」と期待を語りました。
日弁連の山岸会長は、秘密保護法案について「法案の危険性を払拭(ふっしょく)できないような修正がされ、予断を許さない状況になっている」と指摘。共謀罪や通信傍受など、「人権侵害がいろいろな形で起こる危険性を感じる。私どもは法律的な観点から取り組みを強めていく」と述べました。
これを受け志位氏は、「秘密保護法案については、日弁連の皆さんが早くから警鐘をならされ、きっぱりとした態度を表明されていることを大変心強く感じています。心からの敬意を申し上げたい」と述べました。
志位氏は、法案をめぐる国会情勢について、与党と一部野党が、国民の知る権利や表現の自由、国民主権や罪刑法定主義という根幹の問題に触れずに、修正なるもので法案を通そうとしていることを批判。「どの世論調査でも、国民の7〜8割が慎重審議を求めています。(法案を強行しようとする勢力と)国民世論との大きな綱引きの重大な局面です。廃案に追い込むために私たちも力を尽くしてがんばりぬきたい」と語りました。
日弁連の佐野善房副会長は、「この法案は修正で対応しうるものではない。廃案にして出直せというのがわれわれの主張です」と強調。「さらに強力な反対運動を展開する。共産党においても、国会でのさらなる奮闘をお願いして、この法案を廃案に追い込んでいただきたい」と語りました。
懇談では、日弁連側から災害復興問題、法曹養成・法曹人口問題、刑事司法改革などについても問題提起がありました。日本共産党側から原発賠償請求権の時効問題をめぐり国会で進展があったことも報告されました。